協力隊員活動記 ~キリマンジャロ山麓の農村で現地民と暮らした2年間の記録~

青年海外協力隊(2015年9月~2017年9月)でタンザニアに派遣されていました。キリマンジャロの見える農村で様々な課題解決に取り組みました。

協力隊の活動の意義 ~何をしていいか分からなくて良い~

1ヶ月ぶりの更新です。

この1ヶ月何をやってたんや、と疑問に思う方も僅かながらいる可能性が無くはない。

 

はい、ぶっちゃけ活動自体は特に進展なし。旅行を楽しんだりしてました(笑)
旅行の話は追々書くとして…

 

今日は僕が感じた協力隊の活動について書こうと思います。

 

多くの協力隊員の悩みとして「活動で大した結果を残すことが出来てない」「何をしていいか分からない」という声を聞きます。Facebookを見れば熱心に活動してる同期隊員がいて焦る...、何をしていいか分からない…。

そんな声を良く聞きます。そして僕自身も実はまだそれほど結果を残せるようなことは何一つやっていません。

 

でも、それでいいんじゃないかと思うんです。すげぇ言い訳っぽく聞こえると思うけど。

実はこないだタンザニアの南の端、ムトワラというところへ先輩隊員を訪ねに行っていました。モザンビークとの国境近くの海沿いの町です。ダル・エス・サラームから6時間高速バスでムトワラへ。さらに町から2時間ほどオフロードをバスで走った村へ、さらにそこから数km海沿いの道を進んだ先にその先輩隊員の家はあります。その海沿いの村へ行った時のこと。

月曜日という平日の中でも仕事を頑張る人が多い日にも関わらず村では樹の下で寝っ転がってる人ばっかり。「仕事しないタンザニア人」のイメージですかね。

きっと典型的日本人の価値観から彼らを見ると「怠惰」「不真面目」というマイナスのイメージで捉えることでしょう。子ども達は学校に行かずに村で走り回って遊んでました。「学校に行けなくて可哀想...。」「勉強しないといけないのに、遊んでたらダメだろ」

 

いや、ホントにそうか?
僕はそんな村を見て感じました。忙しく汗水垂らして仕事しなくても、友達と遊ぶ時間を削って熱心に嫌いな勉強しなくても、みんな幸せそうじゃないかと。

もちろん、村を探れば「問題」は色々と見つかるのかもしれません。けど、どんな「問題」があろうと彼らはホントに幸せそうなんです。

じゃあもうそれで、何も要らないんじゃないかと。下手に触れるべきじゃないと僕は思ってしまいました。

要するに活動に関して「何したらいいか分からな」くていいんだと。何をしたら良いか分からないってことは目に見えて即座に解決すべき大きな問題がないってことでしょう。幸せじゃないですか。

 

こんなことを書くと「協力隊は国民の税金で来てるんだから」と思う人も多いでしょう。「何か活動して結果を残さないといけない」と。
いや、違うだろ。協力隊として途上国のコミュニティに入って、そこで何が求められているのか、どういう人達がどういう暮らしをしているのか。それを「知る」だけで大きな意味がある。

2年間生活して「活動によって改善すべき問題点は何一つありませんでした。十分幸せな生活をしていました。」という結論に至ったとしてもそれも活動の一つの大きな結果です。

 

タンザニアの農村で4ヶ月生活する間に「~しなければ」「~でなければ」という固定観念が以前にも増してぶっ壊れて来た気がします。こんなことで日本に帰って社会に適応出来るんだろうか...。いや、無理だろな(笑)

と言いつつも僕の地域では農民たちが色々と望むので僕もそれに応えるべく活動の準備はしています。最近は鍬やらなたやらを振り回して手にマメだらけの日々を送っています。

 

だらだらと思いを綴っただけの記事になりましたが、ブログなんて自己満足のためなのでこれでいいんです。何か書きたくなった時に書こうと思います。暇と時間とあって気分が乗れば旅行の話と写真でも載せます。

 

f:id:SHU-S:20160226194428j:plain

▲タンザニアの南端ムトワラ、インド洋に浮かぶ小さな島にて。