協力隊員活動記 ~キリマンジャロ山麓の農村で現地民と暮らした2年間の記録~

青年海外協力隊(2015年9月~2017年9月)でタンザニアに派遣されていました。キリマンジャロの見える農村で様々な課題解決に取り組みました。

投票率100%超え!? - タンザニアの選挙騒ぎ -

投票率52.66% ー 昨年12月の日本の衆院選投票率。

 

その数字と打って変わって、タンザニアの投票率は...なんと100%を超えた!?

 

まだまだタンザニアの政治のことは分かりませんが、まずはタンザニアの政治をかいつまんで紹介します。

 

◯ タンザニア、2015年の選挙

  今回は行われた選挙は、任期10年(5年×2選)を満了した現キクウェテ大統領に代わる大統領選挙、そして一院制の274議席中232議席が国民の直接選挙によって選ばれる総選挙が行われた。

 一党独裁で始まり、複数政党制が始まった後も圧倒的多数の議席を保有する与党CCM(革命党)と、「改革」を声高に宣言する若者人気の最大野党との熾烈な争いとなった。

 

◯ 今回の選挙の争点

 

 1.政治・汚職

 時たま紙面を飾る大物政治家の腐敗から、庶民が苦しむ警察官や裁判官など末端行政のプチ腐敗まで。これを批判する野党が政権交代を狙っている様子。

 2.経済格差

  近年の経済発展で格差が生まれ、特に農村部での不満が高まっているとのこと。農村から町に出て行ったが職を得られない若者の不満が高まっている、らしい。

 

 

◯ 若者人気の最大野党 ー 写真で「ピース(^o^)v」は禁止??

 上記の争点を受けて、若者から絶大の人気を誇ってるのが最大野党のCHADEMA(民主開発党)。バイクで町中をパレードするなど、一部では過激派政党(?)と言われている。

f:id:SHU-S:20151030163943p:plain←この野党のロゴがなんと「ピースマーク」。

手に写真で「ピース」とかしてると、与党支持者にぶっ飛ばされる恐れも...。

 

 この選挙の時期、国民はどこへ行っても選挙の話題で持ちきりです。新聞売り場の前には人がたむろし、町中でもラジオの周りに人が集まったり、職場でもどの政党を支持するとか、議論が盛んです。

 そんな風に議論が盛んになり過ぎたせいか、次のような騒ぎも...

 

◯ 投票数が人口を超えて再選挙!?投票用紙焼き捨て!?

 

・野党大統領候補のSeif氏が選挙管理委員会の発表を待たず勝利宣言を発表。ストーンタウンに人々が集合し、警察当局が催涙弾等を使って排除、その後191名を拘束する。(ザンジバル)

・一部地域で登録者数より投票数が多い等の不正。

投票所が放火される

200人以上の武装集団が投票用紙、投票箱を輸送する車両を襲撃し、焼き捨てる

政治に関する口論がきっかけとなり1名が殺傷される

 

 

とまあ色々ありつつも、タンザニア連合共和国5代目大統領は与党CCMのマグフリ氏に決定しましたが。

しかし、まだ選挙結果は全て決まった訳ではなく、今後も少々の荒れが予想されます。

 

 

◯ 選挙騒ぎで感じたこと ➖ 国民の政治関心

 

 これだけ騒ぎが大きくなるのはそれだけ国民が政治に関心を持っているからとも言えるでしょう。

 そして何より僕自身が、政治についてもっと深く知りたいと思いました。

これまで日本で暮らしていて、それほど政治に関心を持ったことはありませんでしたが(ニュース等で一般常識を知る程度)、国を治めるという仕事の重要性、国民は所詮政治家に治められるだけの存在なのか、今後の日本の政治の行き先は?とか…。

 

うまくまとまらなかった気がしますが、

 

今回の記事で言いたかったのは、

日本でも投票率100%超えを目指して頑張りましょう!

ってこと。

 

いや、それくらい政治に対して関心を持ってもいいんじゃないかってことね(笑)

 日本でも最近は安倍政権のおかげで議論は盛んになってる...のかな?
K都大学での騒ぎとかもありましたね。(笑)

 

 

さて、任地への本赴任を6日前に控え、読書と勉強と筋トレに明け暮れる僕から近況報告でした。

 本赴任後は、美しいキリマンジャロ山が望めるのどかな村からの報告となります。お楽しみに。