協力隊員活動記 ~キリマンジャロ山麓の農村で現地民と暮らした2年間の記録~

青年海外協力隊(2015年9月~2017年9月)でタンザニアに派遣されていました。キリマンジャロの見える農村で様々な課題解決に取り組みました。

NGO対JOCV ~協力隊員に出来ること~

 気付けば日本を発ってから、4ヶ月近くが経ちます。早いものです...。
最近は活動が多くて

 

◯ 教会系NGO ”Floresta”

 1984年にアメリカで発足した"Plant with Purpose"というNGO。農民グループを結成して有機農業を学んだり森林保護のために植樹したり。農民グループは共通の銀行口座を持ち有機農産物を共同販売、利益は山分けしています。

 

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▲植樹する苗木を生産する農民グループ。

 そして先日、Florestaの年に一度の展覧会に参加してきました。Florestaの代表の話や、優秀農民グループの表彰、有機農産物の販売や苗木販売などを行うイベントで、数多くの農民がキリマンジャロ州の各地から集まりました。

 

 

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▲有機農産物の販売。

 

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▲すごい人数の会員が集まった。

 

◯ NGOの動きと協力隊員の役割

 

協力隊の任地、活動環境は本当に人それぞれだ。配属先から放置される、農業の専門家を要請したはずなのに農業の素人が来た(僕の前任者の例)、赴任して見るとそもそも配属先が存在しなかった、配属先は誰も仕事しない、農業隊員で配属されたが、とても農業ができる土地ではない、など。
 その点僕は、様々な農作物を作って農民たちも活発に活動していて、本当に恵まれた環境で活動させてもらってる。

 

しかし、こんな環境でも悩み事はある。

 

メリット:農民たちのやる気がある、様々な農作物を作っており新しい農作物の導入も行いやすい、近くに都市があるので市場アクセスがある。

 

デメリット:少し援助慣れしてる一面も見受けられる。「どんな援助してくれるの?」とか「どういうプロジェクトで来てるの?」とか鋭い質問を投げかけられることも多い。農民たちが既に自分達で様々な活動をしているのでちっぽけな活動ではたいして意味が無い。農民からの期待も大きくプレッシャーを感じる。

 

いずれにせよ、要はものの見方だ。地域の強みを活動に最大限に活かしていきたいと思う。