協力隊員活動記 ~キリマンジャロ山麓の農村で現地民と暮らした2年間の記録~

青年海外協力隊(2015年9月~2017年9月)でタンザニアに派遣されていました。キリマンジャロの見える農村で様々な課題解決に取り組みました。

農民の暮らしを知るということ ~マハラゲの収穫作業~

◯ 収穫は共同作業

小雨季が終わり、畑にはマハラゲ(豆)の収穫に勤しむ農民の姿が見受けられます。農家の畑は人にもよりますが、1~2acre(1acre≒0.4046ha)ほどの広さ。

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▲小雨季の雨が終わり枯れてしまったマハラゲ。農民はやむを得ず収穫する。

 

太陽が照りつける中、腰をかがめて豆を引き抜いて行くのは骨の折れる作業、のようです。子どもは学校に行くし、労働人口が少ない家族だと大変...かと思えば、そこはさすがアフリカ農民です。

 誰かが収穫してると通りすがりの人が次々と手伝いに来るんだとか。別に約束がある訳でも、お金を払う訳でもありません。そうして村人同士で助けあって生活してるんですね。

 

 

◯ 収穫すれば終わり…と思ったら大間違い!

 農業は作物を栽培して収穫するまでが一つの流れだと思っているあなた!それは間違いです。

 

 豆を収穫したら、次はさやから豆を取り出す必要があります。

 どうやってさやから豆を取り出すの?まさか、さやを1つずつ手で破って豆を取り出して....??

いやいや、そんなことやってたら途方も無い作業になってしまいます。

 

じゃあどうするのか。

 

とにかくぶっ叩くんです!

 

 

 

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▲収穫後の豆をさやから出すために棒で打っ叩きまくる老翁と青年。

 

こうすると

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さやから豆が落ちるんです。

 

これを後でふるいにかけて集めます。もちろん収穫ロスはありますが、作業効率を考えるとこれがベストな方法なんだと思います。(でもこの方法を何か改善できれば農民は楽になりそう...←こういう視点は一緒に仕事してこそ生まれるもの

 

◯ 農作業のメリットとデメリット

 

 この豆をぶっ叩いている木の棒、実は結構な太さ。農民が両手で振ってたやつを片手持ちにして両刀使いで4~6倍くらいの速度でぶっ叩いてたと思います。これ意外としんどい...。

 

 農作業を手作業で行うメリットですが、

1.機械を動かす費用がかからない

2.体を鍛えることが出来る

3.食べ物の有り難さが分かる

 

今回の作業で両手に10箇所ほど手に肉刺(マメ)が出来ました...。豆をぶっ叩いてマメが出来るとは...(´・ω・`)

今回鍛えた箇所は

1.前腕部

2.背筋

3.三角筋

4.手のひら

です。さらに棒術のスキルも上がりました。

 

体を鍛えたい人、強くなりたい人に言います。

生活を楽して、金払ってジムに通ったりトレーニングマシン買ったりしていませんか??
体を鍛えたいなら農作業を必死にやって下さい。

 

あ、手作業のデメリットは大規模農家になると雇用労賃が大きくなるってことですかね。

 

ということで2年間鍛え続けようと思います。

ちょっと趣旨と違った結論になった気がしますが、まあ良いでしょう。